見習いインフォマティシャンのノート裏

メタボロミクスに関わるバイオインフォやケモインフォの研究が生業。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

TAEバッファーのコスト計算

遺伝子実験に欠かせないTAEバッファーを、自作する or 購入するに際してのコストを計算してみた。

大腸菌ミニプレにはオーバーナイト培養必須か?

プラスミドDNAを抽出する際には、アルカリ抽出法が最もよく用いられているのではないだろうか。 その歴史や詳しい原理は、生物工学会誌の第89巻で、北陸先端大の高木先生が書かれているので、それを参照していただきたい。 https://dl.ndl.go.jp/view/downlo…

大腸菌形質転換のヒートショック/回復培養の検証

大腸菌の形質転換は、ケミカルなものだと下記が標準的でしょうか。 だいたい1時間半くらいを要する。 コンピテントセルと、プラスミドを混ぜて氷中で30分、ヒートショック42度で1分、その後に氷上で2分静置、SOC培地を加えて、37度で1時間程度の回復培養を行…

ゲノム編集から、ゲノムを書く時代

2020年のノーベル化学賞は、ゲノム編集CRISPR-Cas9の技術を確立したジェニファー・ダウドナと、エマニュエル・シャルパンティエの両氏に授与される。 ゲノムを編集するモチベーションは、何と言っても生命の設計図はゲノムDNAにあり、ゲノムDNAを意のままに…

代謝経路を予測することについて1

代謝産物は、代謝経路を経て合成されている。 しかし、既知の代謝産物よりも、既知の代謝経路の方が少ないのが実情である。 実際の数値については、データベースを紐解こう、具体的には2020年10月時点でのKEGG情報を参照すると。 反応数(R-):11,270種 化…

「代謝工学」と「合成生物学」その1

「代謝工学」と「合成生物学」というアプローチがある。 バイオでものづくりをする上では欠かせないアプローチであり、SDGs、つまり持続可能な開発目標に対して有効なアプローチになってくると考えられている。 ただ、その違いというものについて改めて調べ…

Fermentor制御を目指した論文

Flux Balance解析というシミュレーション技術がある。 それを利用したFermentor制御を目指している論文である。 Microbial Cell Factory, 2019 microbialcellfactories.biomedcentral.com

生命と代謝

「生命はどのようにして生きているのだろうか?」 その問いを考えるときの足掛かりとして、代謝というのが一つのキーワードではないだろうか。 代謝とは、生命の維持のために有機体が行う、外界から取り入れた無機物や有機化合物を素材として行う一連の合成…